イエベ秋の女

好きなこと

1997年の浪費女

浪費。

楽しくお金を使っている人がとても眩しく見える。

お金は楽しく使っていいのだと、誰も教えてはくれなかった。

思春期だった1997年に発売された2冊の本が、未だにわたしの金銭感覚を弾けさせてくれない。

 

山本文緒『みんないってしまう』

この短編集に収録されている『イバラ咲くおしゃれ道』には、「おしゃれ」のために浪費する女が登場する。

服を買うために食費をギリギリまで削り、

部屋は服であふれかえっているのに、いつも着る服がないと言っている。

主人公は「お昼ご飯におにぎり一個しか食べられなくても、新しい服が欲しいのか」と言う。

欲しいんだな、と今ならわかるし、

買っちゃうんだよな…

でも思春期のわたしは、そうか、身の丈に合わない浪費は愚かなんだなって思っちゃったんだよ。

だって、そんなに切り詰めてまで服を買わずにいられない彼女は、楽しそうでも幸せそうでもなかった。好きな男にも選ばれなかった。

主人公が彼女を肯定していたのが救いだし、わたしもそうしたいと思っている。

好きな服着ていいんだよ、なぜそんな、センスがないから次々に買っちゃうとか、言わなくていいんだよ・・・

同じ本の『裸にネルのシャツ』も女の友情の話で、こちらにもめちゃくちゃ影響を受けて、

いつか女友達が有事の際には絶対に助けてやる、って思っている。未だその機会はない(それはいいことでは?)

 

 

中村うさぎ『女殺借金地獄』

こちらも、ロレックスの時計やエルメスのバッグのために

原稿料を前借りしまくっている。

そしてそんな自分の愚かさを、面白おかしく書いていた。

すっごい面白くて大好きだった。

こんなに面白いのに、彼女がブランド物を買う理由が「ブランドだから」なのが、今思い返すと悲しい。

自分に自信がないから、誰もが知ってるブランド物で武装している、っていう自己分析が冷たすぎた。

もっと楽しく買い物してくれよ〜〜〜〜!!

これすごい可愛い!買えて嬉しい!って言ってくれよ〜〜〜〜!!

なんで買うだけ買ってゴミ屋敷なんだうさぎ〜〜〜〜!!!!

わたしが未だにブランド物が怖いのはうさぎのせいだぞ〜〜〜〜!!!!

 

 

買っても買っても満たされない…みたいな話が1997年に出たの、世の中の空気がそんな感じだったのかな。

ほんの数年前まで、バブルで浮かれてたのに…

今、ほしいものを買うって楽しいね、ほしいもののために働こう!っていう空気なの、最高だよね。

わたしも欲しいもの買うぞ〜

ブランド物はまだ怖くて買えないし一生買えない予感がするけど~~~~

 

だって、欲しいんだもん!―借金女王のビンボー日記

 

みんないってしまう (角川文庫)

 

えっこうやって並べたらどっちの表紙もピンクでウサギなのなに・・・?こわい・・・