イエベ秋の女

好きなこと

『すべての道はV系へ通ず。』感想

キャッチコピーは「ヴィジュアル系の教科書」。

むしろ歴史書?

メールマガジン『PLANET』での連載対談をまとめたものなので3年分の愉快なおしゃべりが収録されているし、

3年の間に色んなことが変わった。

わたしは2年前に発売された市川哲史さんの『逆襲の〈ヴィジュアル系〉ーヤンキーからオタクに受け継がれたものー』も読んでいて、

対談続行期間なこともあり、内容がダブるな?という箇所もあったのでこちらからも引用して書こうと思います。

 

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付箋貼りすぎてわけがわからなくなったよ。

 

まあダブるのも仕方がないことで、だって過去は変わらないから同じ話しか出てこないですし。

だけど、同じ話を何度もしたくなるくらい、オールドスクールV系はほんとうに輝いている。もはや神話です。夜空にドラムセットを破壊するYOSHIKIの星座を描こう。

 

そんな神々の神話の始まり、ヴィジュアル系がヤンキー文化として成立したという1990年前後、

日本はまだバブル期だったはずですが、全然ベッド・イン的バブルの気配が全然ない。

ここらへん、ヴィジュアル系が地方発っていうのとも絡んでくるのかな?

バブルから氷河期へ、ヤンキーからオタクへヴィジュアル系は変わっていく。

神であり神話であり崇拝の対象だったバンドマンが現代では身近になっていき、

そんな神話期と現代のプロモーションの違いについて、藤谷さんが開始16ページでスパークしています。

メンバーカラーわける文化はジャニーズにもオタク文化にもあるけど、

グッズとかでメンバー間で格差も出そう…そんな売り方してほしくない…

ほかのバンドと戦わなきゃいけないのにメンバー間で争う必要ないでしょ…

売り上げで差が出るからって体臭カードを雑貨として流通させたキリショーは偉い。すごい。好き。

 

市川さんはⅤ系が下から目線になったことを嘆いていますが、

オラオラの俺様バンドに付き従い支え付いていくというお客さんは今後はなかなか生まれないと思うんですね、今のご時世だと簡単にモラハラになりそうだし。

歌詞がスクショされてツイッターで燃える。

そういうキャラとして、裏表なく売り出していれば別ですけども。

どんどん肉体的精神的に負荷をかけていく、そういうフィジカルをエンタテイメントにすることは感動ポルノとどう違うの?っていう感覚になってしまうな。

 

Xのファンは金髪に特攻服の女の子、で、それがロリータになって、今はそんなに尖った格好の子が少なくて、

それはバンドマンのキャラクターが変化したのとどっちが先なんだろう?

親がヴィジュアル系好きで自然に聞いてきたから気合いれる必要なかった、みたいなファンが出てきた気もする。

 

新井さんの著作に出てきた子供のランドセルの話とか、

 

aoinabe.hatenablog.com

 

自分の子どもにヴィジュアル系を受け継がせた親はいるし、ヴィジュアル系で育った天才ギター少年も出ててきましたし。

サイコルシェイムが復活したとき、インタビューで「お客さんから、親に子供を預けていきますって言われた」と語っていて、

バンドと共に卒業して、バンドとともに復活再始動リブートしてしまった全国のママがどれほどいることか!!!

 

GLAY EXPOがワイドショーで話題になって、

明るい昼間にたくさんのひとがグレイチョップしてる光景が『ヴィジュアル系のライブの見本』として広まったのはヴィジュアル系年史のなかでも事件かと思う、

わたしがバンギャ時代「ライブ行くので休ませてください」って言った上司が「こういうやつ?」ってグレイチョップ出したときは反応に困った。

あの頃の大人は『ヴィジュアル系のライブ=グレイチョップ』だと思っていた。

さすが『親に紹介できるヴィジュアル系』(byキリショー@関ジャム)!!!!

なおそんとき行ったライブは陰陽座です。

 

Break Outの話がよく出てくるんですが、わたしこれ知らないんですよね…

石川県ではみれなかったんだと思ってる。

カウントダウンTVも日曜の朝10時とかにやってましたし。部活で家にいなかった。

なのでわたしがテレビを通して新たなV系バンドに出会ったのは、

HEY!HEY!HEY!とうたばん、そして、

パパパパパフィーの『ドキッ!ヴィジュアル系だらけの大運動会』です。『由美ちゃん結婚おめでとうスペシャル!』です。ははは(苦笑)

リレーで走るペニシリン、熱々の鍋焼きうどんを食うグルグル映畫館

神格化される前に、素を出すヴィジュアル系と出会ってしまった。

これはけっこう、神話期との大きい差かもしれない。

(その後うたばんに出ていた犬神サーカス団で人生面白いことになった)

市川さんは否定的だけどもこの番組にでていた「死にそうなほど下手なやつ」に興味を持ったひとはその後東京に出て行ったんだろうなー。

劇団雌猫「東京」に「佐賀の人間はミーハーに育つ」という話があるんですけど、

Break Outをみていた地方の少年少女たちが、この目であのバンドをみる!って

東京を目指したんじゃないでしょうか。

わたしはヴィジュアル系もテレビでみるものだったので、後に知り合ったバンギャちゃんから

DVDを見せてもらうまでサイコのライブのノリを知らなかった。

HEY!HEY!HEY!のお客さん踊らないんだもん。

 

で、ヴィジュアル系バブルは世紀末とともに崩壊。

それをファンとしてみてきた若いバンドマンがガツガツしてないのも当然になると思うんですよ。

「逆襲のヴィジュアル系」で歌広場淳くんが「武道館やっても食っていけなくなったバンドはたくさんいる」って言ってるし。

少女漫画に登場するバンドの話もしてます。

わたしはバブル期の少女漫画の話をブログに書いたりしてますが

 

aoinabe.hatenablog.com

 

『りぼん』『なかよし』でヴィジュアル系漫画やってた?

わたしの記憶にないだけ?

 

ヴィジュアル系と少女漫画は相性がいいのか何作か名前が上がるのですが、

 

『KISSxxxx』は『週刊マーガレット

KISSxxxx 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

カノジョは嘘を愛しすぎてる』は『cheese!』

カノジョは嘘を愛しすぎてる 21 (Cheeseフラワーコミックス)

 

快感フレーズ』は『少女コミック

快感フレーズ 1巻

NANA』は『クッキー』

NANA (1)

藤谷さんが始祖としてあげた『愛してナイト』は『別冊マーガレット』。

愛してナイト 1 (フェアベルコミックス CLASSICO)

絶対に作者がV系ファンですね!?な『天使禁猟区』は『花とゆめ』。

天使禁猟区 10 (白泉社文庫)

NHK「漫勉」で本人がhydeをモデルにしていると告白していた『秘密』は『MELODY』

秘密 season 0 7 (花とゆめCOMICSスペシャル)

ヒーローのモデルは清春、作者はバロックのファンな『ヤマトナデシコ七変化』は『別冊フレンド

 

ヤマトナデシコ七変化 完全版(2) (別冊フレンドコミックス)

 

快感フレーズ』と『ヤマトナデシコ七変化』は顔面ドカーンと出してて「イケメンにきゅんきゅんしてね!」な感じ、

『KISSXXXX』と『NANA』はキャラクターの横顔で心情を描いていく感じ(表紙からしてオシャレ)

カノジョは嘘を愛しすぎてる』と『愛してナイト』はツーショットで二人の関係性を描いているような感じがします。しません?しない?ごめん!

少女漫画ではないけど、柴田亜美は魔王櫻井敦司をモデルにしたキャラを描いてるし、パプワくんの『シンタローさん』の元ネタはスターリン

でもバンギャ柴田亜美読むのか?れんコテ!以外も読んでますか?

 

ヴィジュアル系ファンの女の子は王道の少女漫画読まなかった、わけではないはず。

ヤンキーからオタクになった年代なら、なおさら。

天使なんかじゃない』にでてくるケンはバンドマンだけど絶対ヴィジュアル系じゃない。

あなたとスキャンダル』はバンドの話だけど、ヴィジュアル系ちょっと悪役じゃなかった?記憶違い?

 

『なかよし』はギリ…ギリで、セーラームーンの敵キャラがヴィジュアル系と言えないこともない??どう?ネフライト様。

 

 

市川さんから小山田圭吾とhide対談の裏話があるんですが(『逆襲のヴィジュアル系』でその対談読めます)、

わたしはバブル期に『olive』が作ったムーヴに興味があるんですね、ぜーーーったいバンギャが読まないやつですよねolive。

でもファッション的にはロリータっぽくないです?oliveは昼のフランス、バンギャのロリ服は夜のフランスみたいな。

話は違うけど、oliveの『逆鎖国女』(カレー沢薫「女って何だ?」より)感はすごい。

女って何だ?

バンギャのバイブル『KERA』の話もできて面白いです。

めんまさんの漫画にも『KERA』でてきますよね。

わたし『zipper』派!!(矢沢あいパラダイス・キス』が連載してた。これもバンギャと親和性高そうだ)

 

ヴィジュアル系の足し算の美学がジャンプ的、というくだりがありますが今まさにテレビから、ジャンプのアプリのCMにでてるゴールデンボンバーの声が聞こえました。

ジャンプに選ばれたヴィジュアル系ゴールデンボンバー

新曲はドラムの樽美酒研二がメインボーカル、すごい飛び道具!!

 

3年に渡るメールマガジンでの対談をまとめたものなので時差があって、この話読みたかったな惜しい!と思うところが何点かあり、まず

「市川さん最近のtoshiさんが面白いスイーツおじさんとしてテレビに出まくってるのどう思います?」それも、今はYOSHIKIさんがやってる「WE ARE X」を

「WE ARE アイス!!!」ってやってるんですよ(アイス総選挙)

 

あとドコモのCMで高畑充希「紅」を歌い上げたこととか(これで小学生にも紅は浸透した)」

なんやかんや言われてもやっぱテレビは強いし、そういう場所に選ばれるのはXで、これはテレビを作るえらいひとたちの世代がXを好きだったひとたちだから?

関ジャムで杉様がX JAPANのギタリストを受けたときの話について、も。

このギタリスト回で、杉様が「ヴィジュアル系縦社会において、先輩からGLAYを守ったのは俺たち」って言ってたんですよ。

同じことを西川貴教も言ってたことがあって、彼らの世代が『バンド業界特有のヤンキー縦社会』を断ち切ったのかもしれない。

 

関ジャムでキリショーが「人がやっていないことをやるのがヴィジュアル系」と言っていて、それは結構、アイドルに通じるものがある。

オーケンが10年以上前にコラムで「アイドルは椅子取りゲーム、オタクの席にはあの子がいてその席は奪えないからじゃあどのイスに座る?となる」(記憶が曖昧ですいません)

て書いてて。

 

今テレビに出られるヴィジュアル系って結局X JAPANLUNA SEAGLAYという、神話の時代から生きているひとたちと金爆で、

それ以外のひとたちは演歌だったり歌うまだったり猫だったりと「人がいない場所」を見つけるしかない。

「異様に喋りが立つ」も人がいない場所だったから、わたしの神こと西川貴教は生き残っている…

市川さん二冊連続で脚注に「西川貴教トークだけでカリスマになった」って書いてますけど(めちゃくちゃ根に持ってる)

BUCK-TUCKの後輩ルイマリーから生き残り、tetsuや清春を番組に呼び、今年のイナズマロックフェスは金爆とLUNA SEAを同日に呼ぶ荒技です!

 

 藤谷さんがhide不在でも彼の曲を演奏することを『法事』って言ってて膝を叩きました。

そう、法事なの。

彼のことを思い出して、あんなことあったねこんなことあったねこうやって笑うだろうねって言いあう時間は、あっていいと思う。

 

『1人グルグル映畫館(沼倉真の場合)太平洋ベルト2マンLIVE』。

これも法事。今から、アホほど泣く準備をしている。

 

 

 

すべての道はV系へ通ず。

 

逆襲の<ヴィジュアル系>-ヤンキーからオタクに受け継がれたもの-